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「代金を支払って所有権を得たなら、前の売主に直接登記を求められるのか?」でズレた債権者代位権【行政書士】

令和6年 第46問 行政書士 記述式

債権者代位権と所有権移転登記に関する問題です。

土地は、

CからBへ、

BからAへ

と順番に売却されていました。

ただし、所有権移転登記はC名義のまま止まっています。

私は最初、

AはBに代金を支払って土地の所有権を得たのだから、
そのことをCに主張して、直接登記を求めればよいのではないか?

と考えました。

Aはすでに土地を買っている。

それなら、現在の登記名義人であるCに対して、

自分が所有者であることを示せばよいように見えました。

しかし、この考え方では、

CからB、BからAへと売買された流れを一段飛ばしていました。

どこでズレたか

今回のズレは、

Aが土地の所有権を取得したことと、

AがCに対して直接、登記を請求できること

を同じものとして考えたことです。

Aが売買契約を結んだ相手はBです。

そのため、Aが自分の権利として持っているのは、

Bに対する所有権移転登記請求権です。

一方、Bが売買契約を結んだ相手はCです。

Bは、Cに対して所有権移転登記を求める権利を持っています。

つまり、登記を実際の権利関係に合わせるには、

CからBへ、

BからAへ

という順番で進める必要があります。

しかし、BがCに対して登記を請求しなければ、

Aのところまで登記が進みません。

そこでAは、

自分がCに対して直接持つ権利を行使するのではなく、

Bが持っているCへの移転登記請求権

を、Bに代わって行使します。

これが債権者代位権です。

戻り先

迷ったら、

「今使おうとしているのは、自分の権利か、それとも中間者が持つ権利か?」

に戻ります。

※戻り先は、ご自身が印象に残った言葉に置き換えても使えます。

制度確認

債権者は、

自分の債権を保全するために、

債務者が持つ権利を代わって行使できることがあります。

今回、AはBに対して、

所有権移転登記を求める権利を持っています。

一方、BはCに対して、

CからBへの所有権移転登記を求める権利を持っています。

登記がC名義のままでは、

BからAへの登記を進めることができません。

そこで、BがCへの登記請求権を行使しない場合、

Aは自分の登記請求権を保全するために、

BがCに対して持つ登記請求権を代位行使できます。

AがCへ直接、

CからAへの登記を請求するのではありません。

CからBへ、

BからAへという権利関係に沿って、

登記を進める必要があります。

記述式では、

  • AのBに対する移転登記請求権を保全すること
  • BのCに対する移転登記請求権を行使すること
  • 代位行使すること

を落とさず書く必要があります。