令和7年 第10問 行政書士
行政行為の附款に関する問題です。
選択肢1では、
行政行為に附款を付けることができる旨の法令上の根拠がない場合でも、
行政庁は裁量の範囲内で附款を付けることができるとされていました。
私はこれを見て、
そのくらいの権限はないと、市政が回らないのではないか?
と思いました。
行政庁が許可を出す場面では、
ただ「許可する」か「許可しない」かだけでなく、
細かい条件を付けて調整する必要がありそうです。
たとえば、道路の占用許可や施設の使用許可でも、
期間、使い方、守るべきルールなどを付けられなければ、
現場をうまく管理できないように感じました。
そのため、
選択肢1は妥当だと判断しました。
なぜ止まれたか
今回止まれたのは、
行政庁が許可を出すとき、条件を付けて調整する必要があるのではないか
と考えたからです。
行政行為の附款とは、
本体となる行政行為に付け加えられる条件や負担などのことです。
たとえば、
・一定の期間だけ許可する。
・決められた使い方を守ることを求める。
・一定の事情があれば撤回できることをあらかじめ示す。
このように、本体の許可や認可に、
細かい制限や義務を付ける働きがあります。
行政庁が常に、
完全に許可するか、完全に拒否するかしか選べないと、
実際の行政運営は硬くなりすぎます。
そこで、裁量が認められる行政行為では、
その裁量の範囲内で附款を付けることができます。
ただし、
市政が回るために必要そうだから、行政庁は何でも自由に条件を付けられる
というわけではありません。
附款を付けられるのは、
本体の行政行為について行政庁に裁量が認められる場合です。
そして、附款の内容も、
その行政行為の目的や趣旨に合ったものでなければなりません。
本体の行政行為と関係のない条件を付けたり、
相手方に過度な負担を課したりすれば、
裁量の逸脱・濫用の問題になります。
この選択肢で重要なのは、
「裁量の範囲内で」
という限定でした。
戻り先
迷ったら、
「その条件は、行政行為本体の裁量の範囲内か?」
に戻ります。
※戻り先は、ご自身が印象に残った言葉に置き換えても使えます。
制度確認
行政行為の附款は、
本体となる行政行為に付け加えられる従たる意思表示です。
附款には、条件、期限、負担、撤回権の留保などがあります。
行政行為に附款を付けるには、
法令上の根拠がある場合があります。
また、明文の根拠がない場合でも、
本体の行政行為が行政庁の裁量に委ねられているときは、
その裁量の範囲内で附款を付けることができます。