令和6年 第44問 行政書士 記述式
競願関係にある免許処分と取消訴訟に関する問題です。
総務大臣Yは、新しいテレビ放送局の開設免許を、1社だけに与えることを表明しました。
会社Xも免許を申請しましたが、免許を受けたのは競願者である会社Aです。
Xに対しては、申請を拒否する処分がされました。
この場面でXが、
誰を被告として、
どの処分の取消しを求められるか
が問われていました。
私は、
総務大臣Yが免許を与えるかどうか判断したのだから、Yを被告にする
と考えました。
また、Aに対する免許処分と、X自身に対する拒否処分の両方があるため、
どちらの処分を争うのか。
両方を争う必要があるのか。
それとも、どちらか一方で足りるのか。
という点にも迷いました。
どこでズレたか
今回混ぜていたのは、
処分をした行政庁と、取消訴訟で被告になる者
です。
免許を与えたり、
申請を拒否したりした処分庁は、総務大臣です。
しかし、総務大臣が国に所属する行政庁であるため、
取消訴訟で被告となるのは総務大臣ではなく国です。
- 処分をした行政庁:総務大臣
- 訴訟で被告になる者:国
と分ける必要があります。
Xは、自分に対する拒否処分の取消しを求めることができます。
ただ、拒否処分だけが争えるわけではありません。
この問題では、免許を受けられるのは1社だけです。
免許枠が一つしかないため、
Aへの免許処分とXへの拒否処分は、競願関係の中で表裏の関係にあります。
そのため、XにはAへの免許処分を争う利益も認められます。
この問題では、免許を受けられるのは1社だけです。
そのため、
Aへの免許処分とXへの拒否処分は、
競願関係の中で表裏の関係にあります。
Xは、
自分に対する拒否処分の取消訴訟だけでなく、
Aに対する免許処分の取消訴訟も提起できます。
今回の記述では、
「免許処分または拒否処分」
と書くことで、
どちらを対象として取消訴訟を提起できるかを示します。
戻り先
迷ったら、
「処分をした行政庁と、取消訴訟で被告になる行政主体を混ぜていないか?」
に戻ります。
※戻り先は、ご自身が印象に残った言葉に置き換えても使えます。
制度確認
処分取消訴訟では、
処分をした行政庁が国に所属している場合、
その行政庁ではなく国を被告とします。
また、
複数の申請者が一つの免許を争う競願関係において、
一方に免許が与えられ、他方が拒否された場合、
拒否された申請者は、
自分に対する拒否処分の取消しだけでなく、
競願者に対する免許処分の取消しも求めることができます。