令和5年 第8問 行政書士
行政行為の瑕疵に関する問題です。
(イ)は、
後任の長がすでに職務を行っている場面でした。
前任の長の解職に問題があったとしても、
後任の長がした行政処分まで当然に無効になると、
行政運営がかなり不安定になりそうです。
そのため、(イ)は正しそうだと見ました。
一方で、(エ)も正しそうに見えました。
その時点では職位があり、
その立場でしかできない行為をしていたなら、
後から全部さかのぼって効力がなくなると、
不都合が大きいのではないか?
たとえば、資格や免許のように、
その時点で有効だったものを後から無効扱いにすると、
その間の行為まで問題になってしまいそうです。
そう考えて、(イ)と(エ)を選びました。
ただ、正解は(イ)と(オ)でした。
どこでズレたか
今回のズレは、
後から効力を失わせると不都合が大きそう
という感覚で、瑕疵の処理をまとめて見たことです。
行政行為に問題があっても、
すべてが当然に無効になるわけではありません。
今回見るべきだったのは、
不都合が大きいかどうかではなく、
その瑕疵がどの処理に当たるのかでした。
当然無効なのか?
取消しによって効力を失わせるのか?
後から理由を示せば瑕疵が治るのか?
ここを分けずに、
不都合が大きそうだから有効に扱われそう
と広く見ていました。
戻り先
迷ったら、
「不都合の大きさではなく、無効・取消し・治癒のどれか?」
に戻ります。
※戻り先は、ご自身が印象に残った言葉に置き換えても使えます。
制度確認
行政行為に瑕疵がある場合でも、
すべてが当然に無効になるわけではありません。
重大かつ明白な瑕疵がある場合には当然無効となりますが、
そうでない場合は、取消しによって効力が失われる場面があります。
また、
行政行為の瑕疵については、
後から事情が変わったり、説明が追加されたりした場合に、
その瑕疵が治るのかも問題になります。
理由提示に不備がある場合、
後から理由が明らかになったとしても、
その不備が当然に治癒されるわけではありません。