令和7年 第25問 行政書士
建築確認と訴えの利益に関する問題です。
私は選択肢2を選びました。
選択肢2では、建築確認の申請書を受理した後、
一定期間内に建築主事が確認済証を交付しなければならないとされています。
その期間を過ぎても交付しないことが適法となるのは、
申請者が任意に同意していることが明確に認められる場合に限られる、
という内容でした。
私は、
本人が明確に同意しているなら、
期限経過後の交付でも問題なさそう
と考えました。
一方、選択肢3では、
建築確認の取消訴訟中に、
その建築確認に係る建築工事が完了した場合、
取消訴訟の訴えの利益は消滅するとされていました。
最初はここに違和感がありました。
建築確認に問題があるなら、
工事が終わる前に争うべきではないか。
工事が完了してから争うのは遅いのではないか。
そんな感覚がありました。
ただ、見直してみると、
これは「違法かどうか」の問題ではなく、
争う対象を今取り消して、まだ意味があるのかという問題だと気づきました。
どこでズレたか
今回のズレは、
「建築確認が違法かどうか」と、「建築確認を今取り消す実益が残っているか」
が混ざったことです。
建築確認は、建築工事を始める前に、
その計画が建築関係規定に適合しているかを確認するものです。
建築確認を受けることで、
建築主は工事に進むことができます。
つまり、建築確認は、
工事に着手する前の段階で意味を持つ処分です。
その建築確認を取り消す訴訟をしている間に、
建築工事が完了してしまった場合、
建築確認を取り消しても、
「工事を始めてよい」という効力を止める意味は残りにくくなります。
建物はすでに完成しています。
この段階で建築確認を取り消しても、
建物そのものが当然に除却されるわけではありません。
そのため、建築確認の取消しを求める訴えの利益は、
原則として失われるとされます。
私は最初、
工事完了前に争うべきかどうか
という感覚で見ていました。
しかし、本当に見るべきだったのは、
今その処分を取り消すことで、回復できる利益が残っているか
でした。
戻り先
迷ったら、
「取消判決で、回復できる法的利益はまだ残っているか?」
に戻ります。
※戻り先は、ご自身が印象に残った言葉に置き換えても使えます。
制度確認
取消訴訟では、
処分が違法かどうかだけでなく、
その処分を取り消すことによって回復される利益が残っているかも問題になります。
これを訴えの利益といいます。
建築確認は、建築工事の開始前に、
建築計画が法令に適合しているかを公権的に判断する行為です。
建築確認を受けなければ、
原則として工事をすることができません。
しかし、その建築確認に係る建築工事が完了した後は、
建築確認を取り消しても、
工事を止めるという意味は失われます。
そのため、建築工事が完了すると、
原則として建築確認取消訴訟の訴えの利益は失われます。