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「完成後まで、損害を賠償すれば自由に解除できるのか?」で止まれた契約解除の問題【行政書士】

令和5年 第33問 行政書士

契約の解除に関する問題です。

(ウ)を読んだとき、

請負契約では、仕事が完成しているかどうかにかかわらず、

注文者が損害を賠償すれば、いつでも解除できると書かれていました。

ここに違和感がありました。

まだ仕事が完成していないなら、

注文者が損害を賠償して契約を終わらせることはありそうです。

ただ、

すでに仕事が完成しているのに、

損害を賠償してまで自由に解除するくらいなら、

そのまま契約を完了させる扱いでもよいのではないか。

完成後まで「いつでも解除できる」とするのは、

範囲が広すぎるように見えました。

そのため、(ウ)は誤りではないかと考えました。

(オ)については、

寄託物を渡す時期を過ぎても引き渡されない場合に、

受寄者が直ちに契約を解除できると書かれていました。

明確に制度を知っていたわけではありません。

ただ、一度は引渡しを求めて、

それでも渡されなかった場合に解除する流れになりそうだと思いました。

「直ちに」という言い切りが強く見えたため、

(オ)も誤りではないかと判断しました。

消去法に近い選び方でしたが、

(ウ)と(オ)の組合せを選び、正解しました。

なぜ止まれたか

今回止まれたのは、

解除できるとしても、時期や手順に限界がないのか

を考えたからです。

契約を解除できる制度があるとしても、

どの段階でも自由に解除できるとは限りません。

請負契約では、注文者が不要になった仕事の完成を

そのまま続けさせる必要はない場合があります。

そのため、仕事が完成する前であれば、

注文者は請負人の損害を賠償して契約を解除できます。

ただし、仕事が完成した後まで、

同じ自由解除が認められるわけではありません。

(ウ)は、

「仕事を完成しているか否かにかかわらず」

としていました。

この部分が、解除できる時期の限界を消していました。

寄託契約でも、

寄託物が予定どおり引き渡されないからといって、

常に直ちに解除できるわけではありません。

まず相当の期間を定めて引渡しを求め、

その期間内にも引渡しがなかったときに解除する流れがあります。

(オ)は、この催告の段階を飛ばしていました。

戻り先

迷ったら、

「解除できるとしても、その前提となる時期や手順を飛ばしていないか?」

に戻ります。

※戻り先は、ご自身が印象に残った言葉に置き換えても使えます。

制度確認

請負契約では、

請負人が仕事を完成しない間であれば、

注文者は請負人に生じる損害を賠償して、

契約を解除することができます。

仕事の完成前に限って、

注文者による自由な解除を認める制度です。

寄託契約では、

受寄者が寄託物を受け取るべき時期を過ぎても、

寄託者が寄託物を引き渡さない場合があります。

この場合、受寄者は原則として、

相当の期間を定めて引渡しを催告します。

それでも期間内に引渡しがなかったときに、

契約を解除することができます。