令和6年 第4問 行政書士
検索結果から過去の逮捕歴に関する情報を削除できるかが問題となった最高裁判例です。
ある人物の氏名を検索すると、
過去の逮捕歴に関する記事などが検索結果に表示される。
その人物が検索事業者に対して、
検索結果であるURLなどの削除を求めた事案です。
選択肢2では、
検索結果はプログラムによって自動的に収集・整理・提供されるものにすぎないため、
検索事業者自身による表現行為とはいえない
とされていました。
最初は選択肢4とも迷いました。
ただ、検索サービスでは、
利用者が人物の氏名や知りたい内容を入力すると、
その言葉に関連する情報が検索結果として表示されます。
たとえば、
「氏名 何をした」
のように検索すれば、
その人物に関連する記事が一定の順序で並びます。
単に情報が保存されているだけではなく、
入力された言葉に応じて、関連する情報が選ばれ、検索結果として示される。
それなら、プログラムによる処理であっても、
検索事業者が情報を整理して外部へ示す行為といえるのではないか。
そう考えて、
検索結果の提供は表現行為ではないとした選択肢2を誤りと判断しました。
結果として正解でした。
なぜ止まれたか
今回止まれたのは、
自動的に表示されることと、表現行為でないことは同じなのか
と考えたからです。
検索結果は、担当者が一件ずつ選んで作るものではなく、
プログラムによって自動的に表示されます。
ただ、そのプログラムは、
検索事業者が定めた方針に基づいて、
情報を収集・整理し、一定の順序で提供するものです。
そのため、
自動処理だからといって、
検索事業者自身による表現行為ではないとは限りません。
私は、
利用者がキーワードを入力し、
それに応じた結果が表示されることから、
検索結果も情報を表現しているのではないかと考えました。
方向は合っていました。
ただ、より正確には、
利用者が検索語を入力するから表現行為になるのではありません。
検索事業者が、自ら定めた方針に基づいて情報を収集・整理し、
検索結果として提供している点が重要でした。
戻り先
迷ったら、
「自動処理であっても、事業者の方針で情報を選び、整理して提供していないか?」
に戻ります。
※戻り先は、ご自身が印象に残った言葉に置き換えても使えます。
制度確認
最高裁は、検索事業者による検索結果の提供について、
公衆がインターネット上の情報を入手することを支援し、
情報流通の基盤として大きな役割を果たしているとしました。
また、検索結果はプログラムによって自動的に作られますが、
そのプログラムは、検索事業者が定めた方針に基づいて、
情報を収集・整理し、検索結果として提供するものです。
そのため、検索結果の提供には、
検索事業者自身による表現行為という側面があります。